気づくのが遅すぎる。

懐かしい視覚障碍者とガイドヘルプをボランティアとヘルパーでしている人から電話

があった。

二人とも共通していたのは、「なぜ盲老人ホームでの仕事を辞めてしまったの?」「

今は利用者も職員も悲惨と言うかひどいことになって可哀想だ。」という趣旨の言葉

だった。

今更何を言ってもへりくつであり、自己弁護に過ぎないけれど、あまりに、ほとんど

周囲を見る余裕や将来への希望もなかったことに思い至る。

当時の私には現状に対する怒りや不満があって蓄積して家族にもつらい思いをさせて

いたことにまたもや思い至る。

円満な退職をした思いはないが、その後の関係者は彼の自己都合であり円満退社であ

ると強調したという。

今を生きることで精いっぱいとは追い詰められたとは言えないけれど、ほんとうに私

の力を必要とするとか生きる意味を共有して認めてくれている人たちを何とかして「

救う」とまでの自己満足ではないけれど自分自身の問題として考えて行けることを第

一とするように努める。

まさしく「今更な何を言ってる」と元利用者・スタッフ・家族たちの声が聞こえそう

だ。